
仏像は不思議な姿をしています。
風貌は人とは少し違っています。
手がたくさんある仏像も、複数の顔を持つ仏像もいます。
なぜ仏像はこのような不思議な姿をしているのでしょうか。
仏教の初期時代には仏像はなかった
初期仏教では仏像がありませんでした。
東西文明が交流し、ガンダーラ等の影響で仏像が作られるようになりました。
初期仏教の時代、インドで主流だったバラモン教には神像を信仰する習慣がなかったと言われています。
しかし、ギリシア風のヘレニズム文化の影響を受けて、仏像が作られるようになっていきます。注1)
ヘレニズム文化といえば、ミロのヴィーナス像などの彫像が有名です。
また釈迦の死後500年ほど経ち、初期仏教が分かれていき、大乗仏教が生まれます。
大乗仏教は大衆を救済することを目的としているため、大衆に仏教が分かりやすくするために、仏像信仰を取り入れていきます。
そして多くの種類の仏像が作られました。
日本の仏教寺院の殆どは大乗仏教で、その仏像も大乗仏教の仏像です。
仏像はファンタジー
大乗仏教では、出家しなくても在家で仏教を信仰すれば救われる、という教えがあります。
大衆が信仰する仏像を信じるために、仏像の姿は超人的な姿に作られました。
人々を救ってくれる仏が、人間と同じ姿では都合が悪かったからです。
そこで仏像の姿が、超人間的な姿に形作られました。
まず仏像の最高峰の如来像の姿には、32の顔や手・足などの身体的特徴があります。
「三十二相」(さんじゅうにそう)といいます。
次に、仏像の身体には、三十二相をさらに詳説した80の細かい特徴があります。
「八十種好」(はちじっしゅこう)といいます。
32の身体的特徴と、80の細かい身体的特徴とを合わせて、「三十二相八十種好」(さんじゅうにそうはちじっしゅこう)といいます。
仏教(初期仏教)に元から仏像があったわけではなく、仏教の教えを広めるために超人的な仏像が作られました。
つまり、仏像は釈迦が作ったわけではなく、後の時代の人が勝手に作った空想の姿です。
仏像はファンタジーな存在なのです。
注1)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 仏像, URL https://ja.wikipedia.org/wiki/仏像, 2023/05/04
仏像がどれだけファンタジーな姿をしているのかを見ていきましょう。


