
平家物語は「祇園精舍(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声」という一節から始まります。
平家物語は、平家一門の栄華と滅亡を描いた鎌倉時代の文学です。
この「祇園精舍」(ぎおんしょうじゃ)とは何でしょうか。
祇園精舍は、釈迦や僧侶のための修行場(後に寺院)で、インドにありました。
釈迦は仏陀となる
釈迦(本名:ゴータマ・シッダールタ)は、29歳で王子としての身分も家族も捨てて出家します。
釈迦は出家後、思想家に師事し瞑想(めいそう)修行を行ったが、真の悟りを得ることはできませんでした。
その後、6年間も過酷な修行を行ったにもかかわらず、結局悟りを得ることはできず、釈迦の体はやせ細ります。
釈迦は苦行を放棄し、近くのナイランジャナー川で身を清め、通りかかった村娘のスジャーターから乳粥を施されます。注1)
乳粥のおかげで、心身ともに回復した釈迦は、大きなピッパラ樹の下に座し、瞑想(めいそう)に入り、悟りを開きます。
釈迦(シッダールタ)はこのとき35歳で、悟りの境地に達した「仏陀」となりました。注2)
この悟りを開いた地をブッダガヤ、このピッパラ樹を菩提樹(ぼだいじゅ)と呼ぶようになりました。
ガヤー(Gaya)は、もともとの地名です。
菩提(ぼだい)とは、悟りのことです。
つまり、菩提樹は悟りの木という意味です。
釈迦が悟りを開いたとされる12月8日は、成道会(じょうどうえ)という記念日になっています。
成道(じょうどう)とは、「悟りを開く」という意味です。
「悟りを開いて仏と成る」ことでもあり、成仏(じょうぶつ)と同じ意味を持ちます。
仏教の始まりです。
仏教を広める
サールナートの地で、釈迦は苦行の仲間5人に対して初めての説法を行い、この5人の修行仲間は最初の弟子となります。。注3)
初説法の地であるサールナートは、仏教における四大聖地の一つです。
釈迦がこの世で初めて仏法が説いた出来事を、初転法輪(しょてんぽうりん)といいます。注4)
転(てん)は説くことを意味し、初転(しょてん)とは「初めて説く」ことです。
法輪(ほうりん)とは、チャクラ(円盤形の武器)のことで、
仏教の教えが車輪のように転がるように広まっていくことを意味しています。注4)
釈迦と弟子達は不況伝道の旅に出て、各地で説法を行います。
コーサラ国やマガダ国などで教えを説き、仏教は広がっていきます。
釈迦は、マガダ国の郊外の霊鷲山(りょうじゅせん)の岩山で、「妙法蓮華経」(みょうほうれんげきょう)を説きました。注5)
「法華経(ほけきょう))は仏教の代表的な経典です。
「妙法蓮華経」(みょうほうれんげきょう)とも言います。
仏陀となった釈迦は、故国のカピラ城(カピラヴァストゥともいう)へ帰還し、家族と再会します。
釈迦の説法を聞いた王子や、釈迦の子ラーフラも出家した、と言われています。注6)
祇園精舎
インドには長い雨期があり、僧侶の修行のため、各地で、安居(あんご)の場所が寄進されました。
安居(あんご)とは雨季の定住のことで、僧侶が一定期間一箇所で外出せずに修行することを意味します。
(雨安居(うあんご)とも言います)注7)
有名な安吾の場所として、祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)や竹林精舎(ちくりんしょうじゃ)があります。
竹林精舎(ちくりんしょうじゃ)は、最初の仏教寺院と言われています。注8)
精舎(しょうじゃ)はお寺のことです。
平家物語の「祇園精舎」(ぎおんしょうじゃ)とは、祇園に建てられた精舎(しょうじゃ)です。
「祇園精舍(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声」とは、「祇園精舎」から聞こえる鐘の音を意味しています。
注1)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, スジャーター, URL https://ja.wikipedia.org/wiki/スジャーター, 2023/04/19
注2)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 釈迦, URL https://ja.wikipedia.org/wiki/釈迦, 2023/04/20
注3)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 五比丘, URLhttps:/ja.wikipedia.org/wiki/五比丘 , 2023/04/20
注3)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 初転法輪, URL https:/ja.wikipedia.org/wiki/初転法輪 , 2023/04/20
注4) 同上
注5)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 霊鷲山,URL https://ja.wikipedia.org/wiki/霊鷲山, 2023/04/20
注6)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 浄飯王,URL https://ja.wikipedia.org/wiki/浄飯王, 2023/04/20
注7)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 安居,URL https://ja.wikipedia.org/wiki/安居, 2023/04/20
注8)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』, 竹林精舎,URL https://ja.wikipedia.org/wiki/竹林精舎, 2023/04/20
「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、 諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり」の意味は、
「祇園精舍の鐘の音には、全てのものは常に変化し、永久不変のものなどない、と聞こえるような響きがある」ということです。


